不動産投資の初期費用はいくら?始める前に知っておきたいお金の話

作成日:2019.12.26

不動産投資を始めようと考えている方にとっては、最初にかかる費用は一体どれくらいなのか気になるところではないでしょうか。
本記事では、不動産投資にかかる初期費用について解説していきます。

不動産投資にかかる初期費用の概算は?


もし、物件購入を含めて不動産投資を自己資金だけで始めようと思ったら、初期費用として大きな金額が必要になるでしょう。
しかし、一般的に不動産投資では、自己資金をできるだけ抑えてローンを利用するケースが大半を占めます。また、中には「フルローン」といって、自己資金ゼロで不動産投資を始める人もいます。

その理由としては、梃(てこ)の原理を使って、効率よく始めることが不動産投資で成功する上で大切だからです。梃の原理とは、小さい力で大きな効果を得られる物理学の考え方ですが、不動産投資では少ない資金で投資効果を上げ、収益性を高めることを意味します。
具体的には、自己資金(梃)を元手により大きな資金(ローン)を調達し、自己資金とローンを組み合わせて物件を購入するという事です。(この梃(てこ)の原理を使うことを「レバレッジを効かせる」と言ったりします。)

例えば、5,000万円の物件を年収400万円のサラリーマン大家が自己資金だけで購入しようとすれば、実際の投資を始めるまでに途方もない年月が必要になってしまいます。その点、ローンであれば金融機関の審査に通りさえすれば、すぐにでも不動産投資を始めることができるというわけです。

このようにローンを利用して不動産投資を始めた場合、初期費用の概算は新築物件の場合で購入価格の「4~5%程度」、中古物件では「7~8%程度」が目安となります。

不動産投資の初期費用の内訳


次に不動産投資にかかる初期費用の内訳についてお伝えします。初期費用には以下のようなものが発生します。

不動産登記費用

投資用不動産を購入したら、自分の名義にするために所有権の登記が必要です。登記をするための費用としては、登記申請をするための「登録免許税」と、司法書士に登記依頼する際に支払う「司法書士への報酬」があります。司法書士への報酬は購入する物件により異なりますので、確認が必要です。

尚、この登記を自分で行う場合には司法書士への報酬は不要となります。しかし、登記手続きは複雑なケースも多く、間違いを避けるためにも司法書士に登記手続きを代行してもらうことが一般的です。

不動産投資ローン関連費用

不動産投資をする上で欠かせないローンを金融機関から借りる場合、「ローン事務手数料」と「保証料」、さらに「火災保険料」が発生します。ローン事務手数料には定率制と定額制がありますが、ローンを貸し出す金融機関や購入する物件により異なりますのでこちらもご確認ください。

また、ローンの延滞や返済不能といった貸し倒れに備えて、ローンを借りる際には保証会社にも別途申込みをしなければなりません。保証会社は借主が万が一ローンの返済不能などに陥った際に金融機関に肩代わりをし、新たな債権者になる仕組みとなっています。保証料とはその保証会社にローンの保証業務をしてもらうための手数料のことです。この保証料の額ですが、概ね融資額の2%程度を一括で支払うか、年0.2~0.3%程度の分割での支払いとなっています。

火災保険料は天災などによる投資物件の損壊に備えるためのもので、半ばローン借り入れの必須条件とされています。もし火災などで物件に損傷が生じた場合、保険会社から支払われる保険金の受取人はローンを貸し出した金融機関となります。

不動産仲介手数料

不動産仲介業者を通じて物件を購入した場合、「不動産仲介手数料」がかかってきます。ただし、売主から直接購入する場合には発生しません。不動産仲介手数料の上限額は宅地建物取引業法で決められており、不動産業者は上限以上の手数料を請求できないことになっています。
また、以下の表にある不動産仲介手数料はあくまで「上限」ですので、不動産仲介業者によっては手数料を割り引いたりして、上限以下の手数料になる場合もあります。

不動産売買価格(税抜) 不動産仲介手数料の上限額(税抜)
200万円以下 不動産購入額の5%
200万円超400万円以下 不動産購入額の4%+2万円
400万円超 不動産購入額の3%+6万円

各種税金(不動産取得税・印紙税・固定資産税・都市計画税)

不動産を取得すると手数料とは別に以下のような「不動産取得税」と「印紙税」、さらに「固定資産税・都市計画税」(略して「固都税」と言います)がかかります。

不動産取得税

不動産取得税とは不動産を取得する際にかかる税金で、土地と建物それぞれ「課税標準額×税率」で計算されます。課税標準額には原則として固定資産税評価額が使われますが、宅地や宅地と同じ扱いを受ける土地を取得した場合は当該土地の課税標準額は価格の1/2となります。また、税率は原則4%ですが、土地と住宅については2021年3月31日まで3%に引き下げる軽減措置が取られています。不動産取得税は購入時に払うのではなく、購入後の数ケ月から半年ほど後に発送される納税通知書が届いた際に払うことになります。

不動産取得税で注意したいのは、土地や建物の購入時だけでなく、新築や増改築、贈与、交換によって不動産を取得した場合にも発生する点です。例えば、既に所有している土地に新たに投資用物件を建てたり、贈与によって投資物件を取得した場合にもかかるのが不動産取得税となります。

印紙税

印紙税は物件購入時の売買契約や金融機関とローン契約を交わす際に契約書の書面上に印紙を貼る形で納めます。印紙税額は物件の契約金額やローン金額に応じて異なります。以下にその例を抜粋してご紹介します。

※2014年4月1日~2020年3月31日まで

契約書上の金額 不動産仲介手数料の上限額(税抜)
500万円を超え 1,000万円以下のもの 5,000円
1,000万円を超え 5,000万円以下のもの 10,000円
5,000万円を超え 1億円以下のもの 30,000円
1億円を超え 5億円以下のもの 60,000円

固定資産税・都市計画税

固定資産税は毎年1月1日時点での土地や家屋の所有者に課せられ、都市計画税についても毎年1月1日時点での市街化区域内の土地、家屋の所有者に課せられる税金です。
標準となる税率についてはそれぞれ以下にようになっていますが、自治体によって税率が多少異なる場合があります。尚、固定資産税も都市計画税も、要件を満たせば一定の割合で課税が免除される特別措置があります。

固定資産税の税額 課税標準(固定資産税評価額)×1.4%(標準税率)
都市計画税の税額 課税標準(固定資産税評価額)×0.3%(制限税率)

資金計画は慎重に立てて不動産投資を始める!

不動産投資を始めるにあたり、ローンを組んで資金調達をおこなうことを前提に初期費用についてお伝えしてきました。ただし、ここでご紹介したのはあくまで一般的な初期費用の話であり、実際には物件の状態や年収などによって物件購入における自己負担額は異なってきますので注意が必要です。

また、初期費用以外にも運用中に費用が掛かってくる場合があるので押さえておきましょう。
具体的には、突発的な物件の補修や備品のメンテナンス費用などです。それらは基本的にオーナー負担となってきます。また、投資物件の借り手が急に退去したり、募集をかけてもなかなか集まらずに空室の状態が続けば、資金面で苦しくなる可能性もあります。もし、そのような状況になってもローンの返済に支障がないようにするためにも、資金計画や収益見通しはくれぐれも慎重に行うことが大切です。

まとめ

今回は不動産投資を始める際の初期費用についてお伝えしてきました。
不動産投資では、目に見える初期費用だけでなく、不動産投資開始後に発生するかもしれない見えない費用も含めた資金計画を十分に検討した上で始めることが成功のコツです。不動産会社によるセミナーや、各地で「〇〇大家の会」という不動産オーナーのための勉強会なども開催されているので、そのようなところに参加して、学びを深めるのも良いでしょう。

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