投資をはじめた人は知っておくべき確定申告の3つのポイント

作成日:2020.1.9

投資をはじめた場合に理解しておきたいのが、確定申告についてです。特にサラリーマンの場合、勤務先で年末調整されるため、確定申告をした経験が一度もないという人もたくさんいらっしゃると思います。

確定申告は投資で利益が出た場合だけでなく、損失が生じた場合にそれを将来に繰り延べるためにも必要になってきます。そこで投資をはじめた人が知っておくべき確定申告の3つのポイントをご紹介していきます。

確定申告とは?

確定申告とは、株や投資信託(ETF含む)、FXなど投資をして一定額以上の利益が出た場合などに税金を納めたり、過払い分の税金を戻してもらう還付金を受け取る場合などに必要な手続きです。確定申告の対象期間は「前年の1月1日から12月31日まで」であり、一定条件に該当する投資から得た利益や配当金などに対して申告をします。

申告期間は「2月16日から3月15日まで」となっており、年度によって日にちが前後することがありますので、税務署のHPや窓口などで確認しておくとよいでしょう。
次に確定申告が「必要な場合」と「不要な場合」、さらに「申告したほうがいい場合」について、投資の観点から解説していきます。

ポイント1: 確定申告が必要な場合


投資をしているからといって必ずしも確定申告が必要なケースばかりとは限りませんが、以下の2つのケースは確定申告が必要なケースです。忘れずに申告するようにしましょう。

特定口座の「源泉徴収なし」を利用し、所定の利益が出た場合

株や投資信託の取引をするために開設する証券会社の口座には、「一般口座」と「特定口座」があります。このうち、特定口座についてはさらに「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」が選べ、「源泉徴収なし」を利用して利益が発生した場合には確定申告が必要となります。

1年間に発生したすべての利益と損失について損益通算し、プラスの場合には納税するため、マイナスの場合には税金の還付を受けるために申告します。この場合、証券会社から郵送されてくる「年間取引報告書」を確定申告の際に添付しましょう。

一般口座を利用し、所定の利益が出た場合

一般口座を利用している場合で利益が出た場合も確定申告をして納税します。一般口座の場合、上述のような「年間取引報告書」は発行・郵送されないため、確定申告時の添付義務はありません。

尚、FXの場合には年間の損益がすべて記載されている「期間損益報告書」が利用しているFX会社のアカウント口座ログイン画面などからPDFなどで取得できますので、確定申告時に添付が必要となります。

ポイント2: 確定申告が不要な場合


投資をして利益が出ていても以下のように確定申告が不要なケースもあります。是非覚えておきましょう。

特定口座の「源泉徴収あり」を利用して取引した場合

この場合、利用している証券会社で税額の計算と納税を代わりに行ってくれるために確定申告は不要となります。

NISAを利用して取引した場合

NISA(少額投資非課税制度)とは毎年120万円までを限度とした非課税枠が設けられた投資手法のことです。NISAを利用すると株式・投資信託などの投資から得た配当や譲渡益などについて、非課税枠内であれば、確定申告は不要となります。

年間給与所得が2,000万円以下で給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下の場合

年間給与が2,000万円以下だと会社で行う年末調整だけで済み、確定申告は不要です。
また、給与所得や退職所得以外の投資や副業からの年間所得(利益)が20万円以下の場合も確定申告不要となります。

含み益が確定していない場合

株式投資などで含み益があっても売却して利益を確定しない限り、課税対象とならず、確定申告も不要です。

ポイント3:確定申告したほうがいい場合

次のようなケースでは確定申告の義務はありませんが、確定申告をしておくとメリットが得られます。

特定口座の「源泉徴収あり」を複数の証券会社で利用して取引した場合

複数の証券会社で「源泉徴収あり」の特定口座を開設し、一方の口座では利益、別の口座では損失が発生するような場合があります。このような場合、利益が発生したほうの口座の証券会社に別の口座で発生した損失についての情報が通知されることがありません。

このような場合には確定申告することで損益通算が可能となり、損失と利益を互いに相殺させることができます。損益通算して差額がプラスなら所得として納税し、反対にマイナスであれば後述する翌年度へ損失を繰り越すことができます。

翌年度へ損失を繰り越したい場合

損失が出た場合には確定申告の義務はありませんが、確定申告すればその損失を翌年以降、最長3年にわたり繰り越すことが可能です。そうすることで今年発生した損失について、翌年以降の3年以内に発生する利益と相殺し、節税することができるようになります。(これを「損益通算」といいます。)

例えば、30万円の損失が発生した場合に確定申告すると、もし翌年に30万円の利益が出ても損益通算することで、翌年度の利益については税金が発生しません。尚、損失の繰り越しをしたい場合には毎年確定申告の手続きが必要となりますので、忘れないようにしましょう。

尚、NISAでの損失は損益通算できないので、注意が必要です。

まとめ


今回は投資をはじめた人にとって大切な確定申告について解説してきました。投資で得た利益の額や投資手法に応じて確定申告が必要な場合とそうでない場合があります。また、損失の繰り越しなど毎年確定申告を継続していないと得られないメリットなどもありますので、個々のケースについてしっかりと理解しておき、確定申告と上手に付き合っていきましょう。

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