▼この記事でわかる!
・日本の年金制度と確定拠出年金について
・確定拠出年金のメリット・デメリット
・確定拠出年金の活用方法とは?

日本の年金制度と確定拠出年金

まず、日本の年金制度から確認しておきましょう。
日本の年金制度は「3階建て」と言われています。

1階→「国民年金」(基礎年金)
20歳以上の国民全員が加入し一律の掛金を支払うことで、加入期間に応じて定額を受取ることができる基礎の年金(滞納や免除の場合を除く)

2階→「厚生年金」
民間の会社員や公務員などが加入し所得に応じた掛金を支払い、加入期間・掛金に応じて受取ることができる年金

3階→「企業年金」「厚生年金基金」「確定給付企業年金」「国民年金基金」等
企業や個人が個別に加入し受取ることができる年金

1、2階は公的年金、3階は企業や個人の判断で加入できる年金です。

公的年金だけでは老後資金が不足すると言われるなか、2001年施行の確定拠出年金法でできた制度が「確定拠出年金制度(DC:Defined Contribution Plan)」です。
「確定拠出年金」は、3階部分の私的な年金制度の1つです。

確定拠出年金の「企業型」「個人型」の違い

確定拠出年金には、掛金を企業が拠出する「企業型(DC)」加入者個人が拠出する「個人型(iDeCo)」があります。

「個人型」iDeCo(イデコ)

以前は対象者が自営業者等に限られていましたが、現在は、20歳以上60歳未満の公的年金加入者のうち、農業者年金被保険者、国民年金の保険料納付免除者(一部免除含む。障害基礎年金受給者等は加入可能)、企業型確定拠出年金加入者を除くすべての方が対象です。(※企業型確定拠出年金規約で個人型同時加入を認めている場合は加入可能)
加入者自身が運用する金融機関や金融商品を選び、掛金の金額を決定(上限有)拠出して、運用を行います。掛金は、自営業者は月68,000円、サラリーマンは月23,000円が上限ですが、会社の企業型DCやDB(確定給付企業年金、厚生年金基金)がある場合は月12,000円~20,000 円となります。

確定拠出年金のメリット・デメリット

確定拠出年金のメリット>

1.税制優遇が充実

① 掛金が所得控除対象<個人型>
個人型確定拠出年金(iDeCo)の場合、掛金全額が所得控除の対象となります。
企業型DCの場合でも、加入者本人が上乗せ拠出した金額は所得控除が受けられます。

② 運用益が非課税
一般の金融商品は運用益に対し課税(20.315%)されますが、確定拠出年金の場合は運用益が非課税となります。

③ 受取時の税制優遇
年金として受取る場合、他の公的年金と合算し公的年金等控除が受けられます。
一時金で受取る場合は、積立年数が退職所得控除計算上の「勤続年数」と同様に扱われ退職所得控除が受けられます。

2.運用コストが有利

一般の投資信託は購入時費用がかかりますが、確定拠出年金の金融商品は原則購入時費用が不要です。また管理費用についても、一般の投資信託に比べてたいてい低く設定されています 。
さらに企業型確定拠出年金(企業型DC)の場合、拠出金を社外で積立てていることから、万一 会社が倒産しても従業員の年金資産として保護されるというメリットもあります。

確定拠出年金のデメリット>

1.原則60歳まで引出せない

確定拠出年金は、途中で資産を引出すことはできません。
加入後10年以上経過していれば60歳から受取ることができますが、50歳以降にスタートした場合は加入年数8年以上10年未満で61歳、6年以上8年未満で62歳…と受取り年齢が上がっ ていきます。

2.各種手数料がかかる<個人型>

iDeCoでは、加入・運用・受取にそれぞれ手数料がかかります。
iDeCoの国民年金基金連合会と事務委託先金融機関に対して、決められた手数料が必要です。 運営管理手数料は利用する金融機関によって異なり、0円の金融機関もあります。

3.元本割れリスクがある

金融商品で運用するので、利益が出ることもありますが元本割れの可能性もあります。 元本保証されている商品もありますが、利回りが低いので場合によっては手数料の分がマイナスになることもあります。

確定拠出年金の活用方法とは?

<拠出時>

個人型の場合、掛金は月5,000円から1,000円単位と少額から始められます。
途中で掛金をストップして運用のみで継続することも可能です。(但しこの場合でも運用中手数料はかかります。)掛金分の所得税控除を受けながら、お得に積立投資ができます。

<受取時>

受取り方法は、「年金」「一時金」「年金と一時金の組合せ」を選択できます。
それぞれ受取時に公的年金等控除・退職所得控除が受けられるので、税制優遇を上手に利用しながらライフプランに合わせて受取ることができます。

まとめ

公的年金だけに頼れなくなった今、自助努力で老後資金をつくることが求められています。 投資にはリスクはつきものですが、お得な税制優遇が活用できる資産運用方法の1つとして確定拠出年金を活用してみてはいかがでしょう。