資産運用や老後の安定資金のための投資として、最近若い世代にも注目されている不動産投資。
代表的なものとしてアパート、ワンルームマンション、一棟マンション投資がありますが、どれに投資すればいいのか判断が難しいところです。
それぞれ何が違うのか、メリット・デメリットなど特徴をご紹介しましょう。

アパート、ワンルームマンション、一棟マンション投資の特徴と違い

アパート投資の特徴

アパート投資は、アパート一棟の土地・建物すべてが自分の所有となります。投資規模は、物件の大きさやエリアにもよりますが、いずれにしてもある程度の面積の土地も含めて建物一棟を購入または建築することになるので、最低でも5千万円程度~となります。
金額が大きいため金融機関の融資枠が全額に満たないこともあり、多少の自己資金を準備しなければならないでしょう。

アパート投資のメリット

  • マンションに比べて高い利回りを期待できる
  • 一部に空室や家賃滞納があっても、一棟の部屋数が多いので収入が赤字になるリスクが軽減される
  • 建物すべてが自分の所有なので、修繕のタイミングなどすべて思い通りに管理できる
  • 出口戦略の選択肢が多い(土地があるので別の投資に転用することも可能)
  • 敷地内に駐車場や自動販売機を設置することで、賃料以外の収益を得ることもできる

アパート投資のデメリット

  • 土地・建物すべてに関してオーナー責任なので、管理が面倒で負担が大きい
  • 修繕が発生すると大きな出費となる
  • 木造は耐用年数が22年とあまり長くないため、30~40年で大規模修繕や建替えの必要性が出る
  • 郊外や地方、駅からやや離れた立地に建てられることが多く、空室リスクが高くなる傾向がある

ワンルームマンション投資の特徴

ワンルームマンション投資は、ワンルーム物件を1室単位で区分所有します。都心でも中古なら1千万~2千万円前後、新築でも3千万円程度までで購入できる物件が多いので、他の不動産投資に比べて小さい投資規模になります。
取扱っている業者も物件数も多いので、初心者でもはじめやすい不動産投資です。

ワンルームマンション投資のメリット

  • 区分所有なので、オーナーは区分所有部分(部屋の内側)と室内設備を管理するだけでいい
  • 鉄筋コンクリート造で担保価値が高いので、全額融資を受けやすい
  • 立地条件が良ければ築古でも賃貸需要は見込まれ、耐用年数も長いので長期投資に向いている
  • 手軽にはじめられるワンルームマンション投資は需要が多いため、売却しやすい
  • 都心の駅近物件や人気のエリアならキャピタルゲイン(売却益)も狙える

ワンルームマンション投資のデメリット

  • 区分所有なので、修繕など建物管理に関して自分の思い通りにならないことがある
  • 毎月マンションの管理費・修繕積立金などを払わなければならいので、空室や滞納で家賃収入がストップすると赤字になる

一棟マンション投資の特徴

一棟マンション投資も、マンション一棟の土地・建物すべてが自分の所有となります。ある程度の面積の土地と鉄筋コンクリート造の建物一棟を購入することになるので、1億円を超える投資規模のものが多くなります。

一棟マンション投資のメリット

  • 一部に空室や家賃滞納があっても、一棟の部屋数が多いので収入が赤字になるリスクが軽減される
  • 建物すべてが自分の所有なので、修繕のタイミングなど建物管理をすべて思い通りにできる
  • 立地条件が良ければ築古でも賃貸需要は見込まれ、耐用年数も長いので長期投資に向いている
  • 敷地内に駐車場や自動販売機を設置することで、賃料以外の収益を得ることもできる

一棟マンション投資のデメリット

  • 扱う業者が少なく、物件が市場に出回ることも少ない
  • 投資規模が大きいので、売りたくてもすぐに売れない可能性が高い
  • 土地・建物すべてに関してオーナー責任なので、管理が面倒で負担が大きい
  • エレベーターなど建物設備のランニングコストや定期点検など共益費の負担も大きい
  • 修繕が発生すると大きな出費となる
  • 取り壊す場合にも大きな費用がかかる

アパート投資に向いているのはどんな人?

ある程度の事業規模で収益をあげたい人

それなりの規模の「アパート投資」なら、年間家賃収入を数百万円単位で見込むことができます。

土地を持っている人

更地(建物が無い状態)で持っているより固定資産税が節税できます。また、駐車場経営など他の土地活用より収益性も高くなります。

ワンルームマンション投資に向いているのはどんな人?

まとまった資金が準備できない人

ワンルームマンション投資はたいてい全額融資を受けられるので、初期費用がほとんどかかりません。
まとまった資金は無いが不動産投資をしたい人に向いています。

小さな規模からはじめたい人

融資額や失敗した時のリスクを小さくしたい場合、中古ワンルームなら1千万円以内からはじめられます。

管理に時間をかけられない人

ワンルームマンションは取扱う不動産業者が多く、たいていは投資物件の売買から賃貸管理まですべてを一任できるシステムになっています。
もちろん自分で賃貸管理することも可能ですが、賃貸管理全般(入居者募集、契約、家賃徴収、退去手続きなど入居者対応全般、退去時の清掃や設備管理など室内管理全般)を管理会社に委託することが一般的です。その場合、オーナーは毎月の管理委託料を不動産管理会社に支払います。日常的な手間はすべて管理会社に任せられますし、設備や室内(たいていは壁紙・床)に修繕や交換が必要となった時も管理会社がオーナーの許可のもと手続きしてくれるので、オーナーはその費用を負担するだけです。

家賃収入以外の収入や預貯金に余裕のある人

ワンルームマンション1~2室だけの投資をしている場合、空室になったり家賃滞納が発生した時、その分ダイレクトに家賃収入が激減してしまいます。家賃収入が途絶えるとマンション管理費・修繕積立金、不動産管理会社への管理委託料、さらにローンを組んで投資している場合にはローン返済分を自費で支払わなければならなくなります。

一棟マンション投資に向いているのはどんな人?

大きな事業規模で長期間収益をあげたい人

一棟マンション投資なら、年間数百万~数千万円単位の家賃収入も夢ではありません。
駅近・鉄筋コンクリート造で物件価格が高いため利回りはアパート投資より低くなりますが、逆に空室リスクは低く、長期間安定した収益が期待できます。

それぞれ投資をする上での注意点

立地について

いずれの不動産投資でも、重要なポイントは空室リスクを下げることです。そのためにも物件の立地は最も注意しなければなりません。
駅から500mの距離にある物件の場合、駅から半径500mエリア(約0.8k㎡)にある物件がライバルになります。駅から2倍の距離の1000mになると、4倍近い約3k㎡にライバルエリアが広がります。
駅だけでなく、学校やスーパーなど入居者が賃貸物件を選ぶ際の拠点となるものが近くにあることが好立地といえます。
ただ、大学や工場があってそこに通う人の入居ニーズを見込んでいる場合、大学や工場の移転により賃貸需要が激減するリスクがあるので注意が必要です。

不動産投資では、そのエリアの賃貸需要が減ったり近くにライバル物件が増え過ぎた場合、空室リスクを避けるために賃料の値下げ競争になるのです。家具付きで賃貸したり人気のデザイン物件にするなど、値下げせずに競争する方法も検討しなければなりません。
複数の物件を所有するなら、物件のエリアを分散させることでリスクを軽減できます。
いずれにしても一棟ものは1カ所にそれなりの規模の投資をすることになるため、失敗した時の損害が大きくなるのが難点です。

修繕について

一棟ものは建物の大規模修繕に備えてオーナー自身が資金を確保する必要があります。いざという時資金不足で満足な修繕ができない!なんてことにならないように、毎月の収益から積立てをして準備しておきましょう。
ワンルームマンションでも、ある程度の時期(たいてい築後10~15年)が来ると設備の修繕や室内壁紙などのリフォームは発生します。内容にもよりますが、数万~数十万円になることもあります。

管理について

賃貸管理を管理会社に任せる場合、一切任せきりにしてしまうと入居者が変わるたびに家賃が下がり収益が悪化することがよくあります。管理会社は少しでも早く入居者を付けたいため、家賃を下げて募集する傾向にあるからです。
相場に合った家賃収入を望むなら、オーナーもある程度の知識を持って管理会社と上手くコミュニケーションをとりながら物件管理に関わるべきでしょう。

まとめ

老後の年金代わりとして人気の不動産投資ですが、不動産は最低でも数百万、大きければ億単位の物件を購入することになる投資です。
できる限りリスクヘッジをしつつ、ご自身の状況や目的に合った投資を選択しましょう。