不動産特定共同事業(不特法事業)に興味を持たれている皆さまの中には、すでにインターネット等でいくつかの商品をご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。

 商品によって1万円から始められるものもあれば最低でも500万円必要なものもあれば、運用期間も半年程度で終わるものから10年以上に及ぶものもあるため、どれを選ぼうか迷われる方も多いのではないかと思いますが、そもそも不特法事業にはいくつか種類が存在することはご存知でしょうか?

 今回は、その中でも代表的な2つ、「任意組合型」と「匿名組合型」についてその特徴と違いをご説明したいと思います。

任意組合型とは?

 任意組合型(任意型)とは、不特法事業者と投資家との間で締結する任意組合契約に基づき運用される商品の事です。一般的に高額(1口数百万円~)の物が多く、投資家が不動産の所有権を実際に有することになるのが特徴です。

■任意型の主な特徴

・高額(1口数百万円~)の商品が多い
・任意組合契約の他に、不動産の売買契約が発生する
・不動産の所有権が移転するため、登記費用や不動産取得税がかかる
・所有する持分については不動産による資産圧縮効果が得られるため相続税対策に有効
・資産形成よりも、税金対策として利用されることが多い
・匿名組合型と比べて、運用期間が長期のものが多い

■任意型の事業スキーム図

1.投資対象不動産の共有持分を複数の投資家に売却
2.投資家と事業者は任意組合契約を締結
3.投資家は組合に共有持分を現物出資する
4.事業者は不動産を賃貸等により運用する
5.事業者は運用益を投資家に分配する
6.一定期間経過後は対象不動産を売却する
7.売却または、組合契約期間満了により投資家に出資金を償還する

匿名組合型とは ?

 匿名組合型(匿名型)とは、不特法事業者と投資家との間で締結する匿名組合契約に基づき運用される商品の事です。少額(1口数万円~)の物も多く、登記費用や取得税等の初期費用が不要なため、投資初心者でも始めやすいのが特徴です。

■匿名型の主な特徴

・少額(1口数万円~)で始められる商品が多い
・事業者と投資家との間で不動産の売買契約は発生しない
・売買契約がないため、登記費用や不動産取得税は不要
・不動産を所有しないので相続税対策には使えない。資産形成向けの投資商品
・任意組合型と比べて、運用期間が短期のものが多い

■匿名型の事業スキーム図

1.不特法事業者と投資家が匿名組合契約を締結
2.投資家は事業者に金銭を出資
3.事業者は出資金により不動産を取得し、賃貸等により運用する
4.事業者は運用益を投資家に分配する
5.一定期間経過後は対象不動産を売却する
6.売却または、組合契約期間満了により投資家に出資金を償還する

任意型と匿名型、どちらを選べば良い?

 任意型と匿名型には前述した通りその特性に違いがありますので、ご自身の投資の目的に合わせて選択をすると良いでしょう。

◎相続税対策に利用したい → 任意型
◎資産形成に利用したい  → 匿名型

 任意型でも資産形成は可能ですが、登録免許税や不動産取得税等の初期費用がかかる分、匿名型と比べると効率は若干下がります。ただし、10年以上の長期にわたり運用可能で、初期費用を払っても配当でその分がカバーできるようであれば資産形成目的として選択をするのもありです。

 任意型は不動産の所有権移転がしっかりと謄本に記録されるため、安心感を求めて任意型を選ばれる方もいらっしゃるようです。匿名型はその名前から「不透明感」「怪しい」という風に捉えられてしまう事も多いですが、実際の投資対象不動産は明確にされていますし、運用結果についても全てオープンです。

 誰が組合に参加しているかという点が投資家間で匿名となっているだけですので、もし匿名型という名前だけで敬遠をされている方は一度匿名型についても商品調査やセミナー参加されることをおススメします。